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4時のジジ

夏の頃あたりから、
朝4時を過ぎると外で大きな話し声がするようになった。
まだ窓を開けて寝ている季節なので、内容も丸聞こえ。
明らかに年配の男性で、大声で誰かと親しげに話している様子だが、
バイクに乗ったままらしく、エンジン音もうるさい。
ある程度喋るとボボボボと音を立ててバイクで去って行く。

私としては、あと少しで起きる時間なのに
変なタイミングでジイちゃんの大声とバイク音に起こされ、
「あと少し」がなかなか眠れない。
畑のキュウリがどうしたとか、
どうやって食べるとうまいとか、
そんな話をいつも数分間聞かされた挙げ句、「じゃあね〜」と去って行く。

「じゃあね〜」?

いつも相手の声が聞こえないので、どこぞのジイちゃんが、
うちのマンションの前でバイクのエンジンをかけたまま停止し、
携帯電話で話しているのかと思っていた。
あるときカーテンからのぞくと、
マンションの前に白い軽車両がとまっていて、
4時を過ぎた途端にジイちゃんがバイクで現れ、
どうやら4時前からとまっていて、
車中の人物と大声で話して去る・・・というのが毎朝の、
毎“夜明け前”の日課らしい。

どうやら車はいつも4時前からとまっているようだ。
でも、このマンションの誰かを迎えに来ているようでもない。
4時過ぎにやってくるバイクのジイちゃんと話し、
ジイちゃんがいなくなって数分たつと、車もいなくなる。
謎だ。

この車の人物は、ジイちゃんに
「もう少し小さい声で」とか言わないのだろうか。
ささやき声さえ響く、静まりかえった夜明け前の住宅街で、
そんな大声で・・・。

道内では、初冠雪の便りも届くようになった。
ジイちゃんは今朝も、4時を過ぎた途端にバイクで現れ、
白い車の人物に「寒いね〜」と行って近づいたが、
「寒いから帰るわ」と言ってすぐ、来た道を戻っていった。

戻っていった?
ということは、わざわざ白い車の人物に声をかけるために寄るの?

謎だ。



# by kikimimi_asabuya | 2025-10-11 09:14 | Others 他 | Comments(0)

cinema「ワン・バトル・アフター・アナザー」

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“レオ様”ディカプリオにショーン・ペンに“チェ・ゲバラ”デル・トロ。
3大オスカー俳優がそろい、
「逃走劇のフリをした闘争劇」を繰り広げる、というストーリー。
ショーン・ペンは“変態軍人”という役どころだが、
彼だけでなく、誰も彼もが、ちょっとイカレてる。
いや、今風でいうと、ぶっ飛んでる、とか?

革命という名の下、
仲間たちと爆破や襲撃で世を騒がせた男に、ディカプリオ。
今や高校生の娘と2人暮らしの、冴えない中年男だが、
異常な“変態軍人”に娘をさらわれたことで、
かつての闘争心に火がつく。
とはいえ、ずっと隠遁生活を送っていたせいか、
革命家の感覚が戻るまで「テンパる」ところが、ちょっと滑稽。

革命と言いつつテロのような前半は、リアルすぎて見るのが辛かったが、
後半の“革命パパ”の奮闘ぶりや、
かつて革命家チェ・ゲバラを演じたデル・トロが
そんな「あたふたする」パパを助ける展開などは面白い。

監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:レオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、チェイス・インフィニティ、タヤナ・テイラー、レジーナ・ホール
公開:10月3日

元革命家のボブ(L・ディカプリオ)は、娘ウィラ(C・インフィニティ)と2人、平凡で冴えない日々を送っていた。最強のカリスマ革命家でウィラの母親(T・テイラー)は行方不明のまま。ある日、異常な執着心でボブを追い詰める“変態軍人”ロックジョー(S・ペン)に突然、ウィラをさらわれたボブは、次々と襲いかかる刺客たちとの死闘を繰り広げるうち、革命家時代の闘争心を甦らせる。ボブは、ウィラが通う空手道場の“センセイ”(B・d・トロ)の手を借りて、娘の奪還に向かう。




# by kikimimi_asabuya | 2025-10-09 15:32 | Movies 映画 | Comments(0)

magazine「あさぶじかん」第20号、できました

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おかげさまで、「あさぶじかん」第20号ができました。
5周年を迎え、今号はまさに、寿しざんまい。

表紙は羊毛フェルト作家マナベハルミさんと
初瀬士朗カメラマンによる、おにぎり。
「実りの秋」でもあり、「米不足」の昨今でもあり。
撮影中、何度も本物のおにぎりだと思ってしまう瞬間があって、
これまの20冊を振り返ってもベスト5に入るのでは、と
編集部で自画自賛しています。

人物紹介「ひとナビ」では、
麻生で行列のできるそば店「手打ちそば こころ」の店主川村康啓さん。
私はいつも天せいろをいただくのだけど、
写真で掲載した生のりのおそばもめっちゃおいしい。

飲食店のご紹介「ここいこ!」は、最近麻生に登場した海鮮の店。
名寄が本店の2号店「創作dining墨(ぼく)」は立ち飲みもできる。
魚業界で長年働いてきた“ベンちゃん”が店主の
「おさかな大好き。ben.chan」は豪華な海鮮丼をはじめ昼飲み可。
日曜は朝飲みも始めたそうだけれど・・・、いやいや、いやいやいや(笑)。

「あるく・さがす・ぶらり」は
11月22日の「いい夫婦の日」にあわせ、ご夫婦で経営する店、がテーマ。
対面販売の鮮魚店「麻生市場」は、
昼過ぎには完売することもある人気店で、手作りのお総菜もいい味付け。
板前歴38年の店主の店「和ごころ佐々木」は、
「何を食べてもうまい」と評判だし、
麻生で半世紀以上も営業している「いなほ寿し」は、
頑固そうなコワモテのご主人の、ねじり鉢巻きが小粋です。

「まちの教室」は、年末に向け、
整理収納アドバイザーの瑞原未紗さんに「食器の見直し」を聞いています。
食器に限らず整理収納の基本は、まず「全部出し」。
こ、こんなに持っていたの!?と驚くはずです。

飲み会も増え、お酒がよりおいしく感じる時期。
新琴似図書館「本のじかん」では、
お酒を飲む人・飲まない(飲めない)人が楽しめる2冊を紹介。
「下戸(げこ)」って、久々に聞きました。

植物細密画家・粂川久美子さんによる「やまんば花日記」は、ゴーヤ。
彼女の家の庭にはオオカマキリが来た!というエピソードを
軽妙な筆致で綴っていただいています。

発行元「覚王寺」の寺活は、「お寺でペン習字」。
「住職法話」は何と「スジャータ」。
前号の「カルピス」に次いで、仏教に関係のある言葉だったとは!

「あさぶじかん」は覚王寺をはじめ麻生まちづくりセンター、
道銀麻生支店ATMコーナー、新琴似図書館などに常設のほか、
これまでの取材店や協力店にも置いていただいております。
無料配布なので、よろしければ、麻生散策のお供に、ぜひどうぞ。

# by kikimimi_asabuya | 2025-10-08 18:28 | Books 本 | Comments(0)

goods「万博で人気の・・・」

万博で人気、と聞いたのが、コレ。

goods「万博で人気の・・・」_e0343244_08111611.png
折り畳みできるイス(スツール)だ。
座っているのは私の母で、場所は
万博ではなく東京ディズニーリゾート。

わが家は数年前、
80歳代の母がディズニーで使用するために購入した。
長時間ずっと、立って待つのは、高齢じゃなくても辛い。
列が動かなかったり、寒い屋外だったりすると、なおさら。

これは、折りたたむとぺたんこになり、
意外に軽いし、肩にかけられるベルトもついている。
フリスビーのような円形なので、バッグの中にも収納しやすい。
ここは並びそうだな、ちょっと疲れてきているな、と思ったら、
ザザッと伸ばしてドン、「はい、おばあちゃん、座って」。

おかげさまで先日、母は90歳になった。
さすがにもうディズニーは・・・と思っていたが、
「でもアレがあれば、大丈夫かも」と、ちょっと強気。
外出の味方になってくれるのであれば、ありがたい。

わが家のイスはレインボーカラーだけれど、黒もある。
「どこでもドア」ならぬ、どこでもイス。
おすすめです。


# by kikimimi_asabuya | 2025-10-08 08:12 | Others 他 | Comments(0)

cinema「俺ではない炎上」

cinema「俺ではない炎上」_e0343244_20415492.jpg

時代に合わせ、Instagramを始めようかと思っていた矢先に、この作品。
「俺じゃない!」のに「俺だ」ということで炎上しているのは明らかだ。
SNSをしている誰もがこれを見れば、「明日は我が身」と思ったはず。

本作で、“アベちゃん”阿部寛が演じるサラリーマン山縣は、
若者の言葉遣いや態度にひと言言わずにはいられないタイプ。
本人は「家族も仕事も仲間も大切にしてきて、周囲からの信頼も厚い」
と思ってきただけに、
実はそうではなかったという事実を知った時の落ち込みようが、せつない。
あの年齢で思い知らされるのは酷だな〜と、ご同情申し上げます。

原作は「六人の嘘つきな大学生」の著者による新作。
映画化された「六人の〜」は、とても面白かったが、
本作もラストの展開など、なかなかに秀逸だ。

特に印象的だったシーンが2カ所。

一つは、“謎の大学生”芦田愛菜ちゃんがある男性に怒声を浴びせる場面。
荒々しい言葉で怒鳴る愛菜ちゃんには、ちょっと驚く。
「あんなふうに感情をあらわにすることはこれまであまりなかった」と、
ご本人も語っている。
もう一つは、“アベちゃん”阿部寛が
パンイチ(パンツ一丁)で高い崖から降りる場面。
濃い顔立ちでかつ肉体美の彼が、彫刻のような半裸で降りてくるのが、
逃亡している緊迫感にあっても、なかなかに滑稽で、笑える。
ご本人は当初、断ろうと思っていたらしいが
当日になって「ま、いいか」と。
それが、愛菜ちゃんいわく「何度見ても笑える」シーンになった。

今の時代、こんなことがどこで誰に起きても、おかしくない。
“身に覚えのない”ことで日本中から追いかけ回されるなんて、
考えただけでゾッとする・・・。

監督:山田篤宏
脚本:林民夫
原作:浅倉秋成「俺ではない炎上」双葉文庫※「六人の嘘つきな大学生」
出演:阿部寛、芦田愛菜、藤原大祐、長尾謙杜、夏川結衣ほか
公開:9月26日

大手ハウスメーカーに勤務する山縣泰介(阿部)は、ある日突然、殺人犯に仕立て上げられる。彼のものと思われるSNSアカウントから女子大生の遺体映像が拡散されたのだ。全く身に覚えのない事態に山縣は無実を訴えるが、ネットは瞬く間に炎上。匿名の群集たちが個人情報を特定し、彼と家族は日本中から追い回されることになる。山縣を追う謎の大学生サクラ(芦田)や大学生インフルエンサー初羽馬(藤原)、山縣の取引先企業の若手社員・青江(長尾)などが絡むなか、山縣は無実を証明し、真犯人を見つけることができるのか・・・。


# by kikimimi_asabuya | 2025-09-28 20:55 | Movies 映画 | Comments(0)

札幌在住ライターの映画と本と綴りごと


by kikimimi_asabuya